~ わたしとおてがみ ~
おおはらなっつさんとはつねちゃん(2歳)と一緒に、お手紙のいろイロを楽しむユニット『おてがみやさん』を結成。今回はおふたりにご協力いただいて、「わたしとおてがみ」というテーマで書き綴ります。
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おおはらなっつさんの場合
はつねちゃん
おてがみ好きになったきっかけ、それは小学生時代の引越・転校かもしれません。残念ながら途切れてしまいましたが、小学3年生から大学卒業の頃まで手紙のやり取りを続けた友達がいました。その友達に出すために、たくさんのレターセットやシールを集めていたなぁ。いまだに名残で子どもっぽいコレクションが手元にあったりします。名古屋のちえちゃん、今どうしてるだろう。
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20代の頃、しばらく単身、石垣島で生活していました。まだ写真も送れないガラケーを使っていたと思います(年齢がバレますね)。実家や親しい友達に近況を知らせるべく、コンビニのカラーコピー機に写真を並べ、余白に現地レポートやメッセージを添えてお便りしていたことも。沖縄の切手も集めていました。紅型のシーサーが描かれたふるさと切手「沖縄の織と染」は今もお気に入り第一位。
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何人かお手紙交換していた友達がいます。お互いに忙しくなって、今はメールやSNSでのやりとりになったり、年賀状だけだったり。でも、郵便受けに届いた宛名やわくわくしながら開いた手紙の文字が、今もはっきりとまぶたに浮かび、やさしい時間の思い出です。
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旅先からなら・・・連絡をとるきっかけがなかったご無沙汰してしまっている友達にも、何から書いたら良いかな~なんて思わず、「今、〇〇に来ています!」と気軽にお便りできる気がします。そして、普段おてがみを書く機会のない身近過ぎる友達や家族にでも、ちょっと特別な気分でお便りしても良いなと思うのです。だから、私の旅のお供には便せん・封筒・葉書・切手・住所録が欠かせません。
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2歳の娘にもおてがみを出す楽しさを知ってほしくて、お友達やじぃじばぁばへ、旅先から葉書を出し始めました。まだまだぐちゃぐちゃの落書きだけですが、郵便ポストに入れることが楽しいようです・・・
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小森利絵の場合
ちえ
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク・・・自称・お手紙オトメです。
文通デビューは小学1年生の時。転校をきっかけに幼なじみとお手紙をやりとりするようになりました。その後、学校内で友だちとお手紙交換したり、お世話になった先生が転勤すると聞けば住所を聞いてお手紙アタックしたり。
中学生になると、雑誌で文通相手探しを。行ったことのない町の、会ったことのない人・・・「どんな人だろう?」とドキドキわくわくしながら、お手紙を書きました。郵便受けを見るのが楽しみになり、しばらくお手紙が来ないと「元気かな?」「何かあったのかな?」と、ほんのり心配になることも。
当時の私にとって世界は「家と学校だけ」でした。その中で私は、他人から嫌われないこと・認められることに必死で、息苦しかった。でも、お手紙を通して、年齢も、人生も、価値観も、今の状況も、まったく異なる、さまざまな人とやりとりをして、「こんな人も、あんな人もいる。こんなことやあんなことも思う。いろいろなんだー」と思えたことで、少しずつ世界が広がっていきました。
「この広い空の下。今いるココがすべてではないんだー」という心強さや可能性を感じて、ココロがラクになったように思います。
最近は知っている人とのやりとりがほとんどです。お手紙を書くたび、「元気にしているかなあ?」と相手に思いを馳せ、その人との出会いやこれまでのことを思い出します。そして、こうして出会い・つながっていることに感謝して、「また会いたいなあ」という気持ちが膨らんで、幸せな気持ちになるんです。
【おてみが一口メモ】
幼なじみとの文通は、現在も継続中! もう26年ほどになります。
インターネット上で知り合って、それから文通がスタート。
10年ものやりとりを経て、実際にお会いした人もいます。
過去のお手紙を読み返すと、また新たなメッセージが響いてくることがあります。
それだけ、私も人生経験を重ねたということなのかなと思ったりします。
娘とお手紙を書き合いっこ。
部屋の片づけをしていて、以前に書き合ったお手紙を見つけることがあります。
当時を思い出しながら読み返す時間もまた、いとおしい。
以前、こんなことを書きました。
「また、ここから、はじまる・はじめる」きっかけに、お手紙を。
<『えんを描く』16通目>
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フリーペーパー『えんを描く』とは?
日々、さまざまなニュースを見ながら、辛くなったり苦しくなったり。なんで、こんなことが起こるんだろうと思うことがあります。この現実を変えるほどのことは自分にはできないけれど、たとえば「近所の人にあいさつをする」「小学生と話をして顔見知りになる」、そんな日常のささやかなことでもつながっていくのではないかなと思いました。
近所の人に挨拶を続けていたら、ひとり暮らしのおじいさんから「あんたが笑顔で挨拶してくれるだけで嬉しいわ」とお寿司をもらったり、おばあさんから「家の電灯を一人では交換できへんから手伝ってくれへん?」と頼まれたりしたことも。私もそう、おなかに娘がいる時に、道でばったり会った知らないおばちゃんから声をかけられて励まされたし、救われたこともありました。
一人ひとりが、目の前にいる人にそうしていったら、世界はどうなるでしょう。そんなことを考えながら、小学3年生の娘と一緒につくっています。
小森利絵+ちえ(小学3年生)
loopdraw@yahoo.co.jp
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