【おてがみぃと】季節とお手紙


誰かに向けて、お手紙を書く時間は、相手を想うと同時に、自分を想うことにもつながります。他の誰でもない、「わたし」が主語で、相手に向けて書きつづる文章だから。

お手紙を書くことで、「わたし」が今、感じたり思ったり考えたりしていることを思い出して。誰かと一緒に書くことで、さらなるコミュニケーションを楽しみたい!

そんな想いから『おてがみぃと』をはじめました。

手紙の書き方講座ではありません。時々、集まって、おしゃべりしたり、お手紙を書きたくなる+αを楽しんだりして、お手紙を書く時間を楽しむ会です。

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第7回目を2017年1月28日(土)に開催しました。

今回の参加者はまりさん、しずえさん、みどりさん。前回に引き続き『カフェぷろぽ』でお手紙を書く前に『大井戸公園』へ。お手紙に添える季節のあいさつ文を探すために、じっくりと季節を感じる時間を過ごします。

日常の中でも「息が白くなった」「葉が落ちた木々の枝がかっこいい」「焼き芋のにおいがたまらない」など季節は感じています。でも、明確な目的がなく、ただただ季節を感じる時間は、いつも以上に感性が研ぎ澄まされるようです。いつもだったら、気にも留めなかったようなことや気づかなかったことに、ふと立ち止まって気づきます。


ひとりでもおもしろい。でも、誰かと一緒だと、自分だけでは気づけなかったことに気づいたり、知っていることを教えてもらったり、思い出を共有してもらったり、いろんな視点での発見があっておもしろいですね。

こうして見つけた季節のあいさつ文をお手紙に添えることで、お手紙を送る相手とも、そんな時間を共有できたら素敵です。相手の日常でも「そういえば・・・」と季節を改めて感じる時間につながったら嬉しいなあと思います。


公園で冬見つけ!
今日みんなで見つけた、冬のいろイロ


やさしい青い空に、白い雲がたなびいていました。
飛行機がすっと、雲を描いていきます。
ほそい、ほそい、ひこうき雲が時間とともに、
すうっと青空に広がって、滲んで、溶けていくような。



深くて渋い緑色の葉っぱが生い茂る木、
ところどころに枯れた葉が残る木、
実がなる木・・・


まるで花のつぼみのように、
白い実がたくさんついている木がありました。


木の実はおいしいのでしょうか。
小鳥が来ては、つっついていました。
足元を見ると、たくさんの実が。


何の木かというと、
『センダン』でした。


一本一本、木を見ていると、
木肌、いろイロ、かっこいい。


ゾウの肌みたい、とか。
瞳にも見える、とか。


なんと、虫がすんでいたよう。
公園で基地をつくるために?
棒を集めていた少年いわく、「けむし」ではないかと。
(このあと、少年がゆるやかに公園を案内してくれました)


ふと空を見上げると、
渋い緑色以外にも、
ほわっと、やさしい緑色の葉っぱも。


下をむくと、生命力あふれる根っこ。
地面の中まで想像してみたり、とか。
まるで、木が動き出しそうだね、とか。


ゴールドに見えるね。
植物のリースでも、よく使われる実。
葉も、実も、
ほんとうにゴールドに見えて、かっこよかったです。


つばきかな?


「これはなんだろう?」
と、謎のまま終わったものも。


この木のたたずまい、
たまらなくかっこよかった。


そういえば、ここ、古墳があったのでは?
だから、まわりを囲むように川など水路が残っているのでは?
ここだけ守られていて、住宅などにならなかったのでは?

・・・など、さまざまな発見がありました。

この『大井戸公園』には、個人でも、前回の『おてがみぃと』でも、訪れています。何度か訪れているのに、その時々の自分の気持ちや季節、お天気、誰と一緒かで、こんなにも見えるものや気づくことが違う。なんて、おもしろいんでしょう。


公園で季節を感じた後は『カフェぷろぽ』へ。

お手紙を書く前に・・・『カフェぷろぽ』の今週のケーキ&珈琲です。


店主さんの「寒さに負けず、少し気分があがるように」という思いがこもったカップショートケーキ。その見た目だけでも「もうすぐ春かも♪」とうきうきしてきます。珈琲はバレンタインブレンド。「もうすぐ、2月。バレンタインデーですね」と、珈琲も季節を感じる一杯です。

日常でおてがみじかんを楽しんでおられるみどりさんが、お気に入りのレターセットやスタンプを持ってきてくださいました。


私も好きなイラストレーターのキタムラハルコさんのレターセットや、以前関西ウーマンでも取材させていただいた雑貨店&カフェ『Dent-de-lion』店主・福本さんがつくったレターセット・・・どれも素敵です。

みどりさんは、レターセットはもちろん、お持ちになっている一つひとつがどれも素敵で、好きなもの、おすすめのお店など、みんなで情報交換も。「こういうふうにお手紙をラッピングしても素敵」「小中学生の頃、お手紙交換していた」など盛り上がりました。


さて、いよいよ、お手紙を書きます。今春就職する娘さんに向けて、おばあさまに向けて、お世話になった上司に向けて・・・想い想いのおてがみじかんを過ごします。

私は2015年11月にもらっていたお手紙に返事を書きました。「返事を書きたい」と思いながら、引っ越し先の住所を書いたカードがどこかにまぎれてしまい、書けずにいたのです。年末の大掃除で、「おぉ!こんなところに」と発見したので、ついに。

彼女とは2013年につながって、もう3年以上となりますが、まだお会いしたことがありません。共通のカフェが大好きで、そのカフェを通してつながることができました。なんて嬉しい出会いなんだろうと、お手紙を書きながら改めて。

お手紙だからこそ、こうしてゆるやかにつながることができているのかもしれません。メールでのやりとりだったら「用事」がなければ、1年越しに返事なんてしにくいですね、きっと。


伝えたい想い。ずっと自分の中で抱えていたものを、お手紙という形に表して、相手に届ける。また、ここから。相手にお手紙が届いて、またはじまるんですね。

今回もいいおてがみじかんを過ごすことができました。

一緒に過ごしてくださったみなさま、ありがとうございました!

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<感想>

◎しずえさんから感想をいただきました。
「普段、ゆっくりと木を眺めたり、雲を見たりする機会がないので、とても癒されました^ ^ また上司へのハガキも出すことができ、スッキリしました!」

◎まりさんから、感想とお手紙の写真をいただきました。
「公園で皆さんと春の訪れの発見、とても面白くて素敵な時間でした(^ ^) 

今までなんとなく書いていた季節の挨拶でしたが、昨日は見たこと思ったことをそのまま書けて、今までにはない温もりのある文章を届けることができたなあと嬉しく思ってます。

お手紙の相手は祖母です。祖母も季節を感じることが大好きな人なので共有できるかなと思って書きました。伝わってるかなあと楽しみです(^ ^)」


まりさんのお手紙。雑貨店&カフェ『Dent-de-lion』の店主・福本さんオリジナルのたんぽぽ便せんに、みどりさんがおすそわけしてくれた手まりの糸を結って、透明の封筒にイン。「もうすぐ春ですね」の贈り物のようでした。

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<とっておき!>

私が季節を感じるおもしろさを知るきっかけとなったのは、友人のすすめで歳時記を手にした時。生命の息吹が芽生える春の山を表現した「山笑う」、なんて素敵な感性なんだろうと思いました。今では、その友人のおかげで、句会にも参加するように。

歳時記には、季節を感じる、捉える、さまざまなヒントがあります。




息白し、冬萌、風花、凍蝶、春隣・・・どれも素敵な季語です。

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次回は2017年3月に開催予定です。WEBサイト『関西ウーマン』『おてがみぃと』フェイスブックページでお知らせします。



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