【おてがみぃと】秋のおくりもの




誰かに向けて、お手紙を書く時間は、相手を想うと同時に、自分を想うことにもつながります。他の誰でもない、「わたし」が主語で、相手に向けて書きつづる文章だから。

お手紙を書くことで、「わたし」が今、感じたり思ったり考えたりしていることを思い出して。誰かと一緒に書くことで、さらなるコミュニケーションを楽しみたい!

そんな想いから『おてがみぃと』をはじめました。

手紙の書き方講座ではありません。時々、集まって、おしゃべりしたり、お手紙を書きたくなる+αを楽しんだりして、お手紙を書く時間を楽しむ会です。

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第6回目を2016年11月19日(土)に開催しました。今回は『カフェぷろぽ』でお手紙を書く前に、お手紙に添える季節の挨拶文を探しに公園へ。


「見つけた落ち葉にお手紙を書いたら素敵かもしれない♪」と、ときめきながら。写真は開催前に、落ち葉にお手紙を書いてみたもの。この葉は丈夫で、破れませんでした。文字は油性ペンで書いています。



阪急武庫之荘駅で集合して、歩いて5分ほどのところにある『大井戸公園』へ行きました。

深緑色の木々の奥に、赤や黄に色づく木や赤・黄・緑のグラデーションがきれいな木の森が広がっています。バラ園では、秋らしい上品で落ち着いた印象のバラが咲いていました。あちらこちらで、鳥がさえずり、まるで合唱のよう。

午前中、雨が降っていたからでしょうか。しっとりと、濃厚な空気感がありました。



足もとには、落ち葉のじゅうたん。


石の階段にだって、こんなに。ここで、ふと、草の香りに気づきました。落ち葉の下は土の地面で、草が生えているようです。


ベンチだって、素敵な飾りがほどこされているように見えます。


「この落ち葉の組合せは渋いね」

「この葉っぱはチューリップみたい」

「おいしそうな色とカタチをしている」

「しゅっとした魚の切り身みたいに見える」

「似たような葉っぱのカタチをしているのに、
あの木の葉はちょっととがっている」


・・・など、気になる落ち葉を拾いながら歩いていると、「この葉っぱの木はなんだろう?」と気になってきます。





残念ながら、何の木か名札がかかっていなかったので、わからなかったのですが・・・なぜか、2本だけに「この木 なんの木?」という札が。手づくり感がある札も、あったかみがあってかわいいです。


裏を見ると・・・「エノキ ニレ科」。ああ、あの渋い葉っぱの木は「エノキ」なんだ、と。一つ、謎が解けました。


いつもだったら、気にも留めないのですが、こうして1枚1枚の葉っぱを見て歩いていると、気になることがいっぱい!想像もふくらむ、ひろがる!

この札一つだけでも、「なんで2本だけに?」「誰がつけたのだろう?」「ニレ科が好きなのだろうか?」「自分が好きな木にだけつけたのかな?」など、どんどん、ひろがりました。

この木には、枝にセミの抜け殻もあったんです。こんな季節にまで残っているなんて、強い雨の日や風の日もあったのに、すごいなあと。「もしかして、季節遅れの蝉が?」なんて、想像したりしました。

ひとりでも楽しい。でも、「誰かと一緒」だからこそ、気づけたことやひろがったことがたくさんあって。おしゃべりしながらの秋探し。

「ああ、秋だな」なんて、色づく木々の葉、ほわっとやさしい雲を眺めながら、しみじみしていたけれど。見ているようで、見ていなかったんだと気づきました。


公園で秋探しをした後は『カフェぷろぽ』へ。

じゃーん!見つけた秋の贈り物がこちら。あいらしくって、ときめきます。「焼き菓子のラッピングに添えてもいいね」など、「こんなふうに使ってもいいなあ」という想像がもくもくっと。



お手紙を書く前に、おやつタイム。アイスティーとミニパウンドケーキをいただきながら、おしゃべりをします。


さあ、お手紙時間。「これ!」というレターセットを選んで、お手紙を書きます。


私はこの日、「はじめまして」の方へお手紙を書くことにしました。

フリーペーパー『えんを描く』として、今年9月に参加した『全国フリーペーパー展 in 都城』で、『Topics』というリトルプレスをつくっている前髪ぱっこりんさんと、フリーペーパーを通して出会いました。前髪ぱっこりんさんがなんと、お知り合いの方に『えんを描く』を渡してくださって、その方からもリトルプレスを贈っていただいていたのです。

今回、『おてがみぃと』に参加してくださったyu-kariさんは、手づくり作家であり、『ハップヒントン洋物店』というフリーペーパーをつくっている方です。「これは何かのご縁では!!」とときめいて、いただいたリトルプレスをyu-kariさんに、yu-kariさんのフリーペーパーをその方に贈ることにしました。

そこで、一緒にお手紙を。

出来上がったお手紙がこちらです。レターセットが入っていた透明な袋を封筒にしました。切手は『秋のグリーティング切手』です。あけびとたぬき。見てください、たぬきのほうはドングリ型なんですよ。


裏面からはyu-kariさんのつくっているフリーペーパーが見えるようになっています。


yu-kariさんが拾った落ち葉に言葉を添えて。秋の贈り物のようです。


私はお手紙に、今日の出来事を書きました。最初は「秋の挨拶文」というと、一文くらいを思い描いていたのですが・・・それではおさまらなくって。見つけたもの、感じたこと、気づいたことなどを書き綴っていました。見つけた秋をおすそわけする気持ちで。


公園で、1枚1枚、落ち葉を拾いながら。目の前にあるものに、光を当てていく時間でした。ここではないどこかではなく、目の前にこそ、こんなにも豊かな世界が広がっている。

ここで見つけたこと、感じたこと、気づいたことを、おしゃべりして、お手紙にも書いて共有して。そのことによって、自分自身でも再び確かめて。自分のなかに、より深く、今日の出来事が刻まれたような気がしています。

<感想>

今回ご参加いただいたyu-kariさんに感想を書いていただきました。


お天気が心配でしたが、なんとか持ってくれて、公園で秋を探しに。
季節の言葉を見つけに。
最後はカフェに行って、お手紙を書きました。

フリーペーパーの繋がりで知った、宮崎の方々に、落ち葉を添えたお手紙。
それはそれは、素敵なものでした。

お手紙って不思議です。
自分とゆったり向き合ってみたり、相手の事を想像したり。
とても優しい気持ちになります。

大事にしたいなあ。
私は来年の自分へ、お手紙を書きましたよ。(*'ω'*)
どんな自分になっているのかなー楽しみです◎

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<とっておき!>

秋を言葉でどう表現しようと考えていて、ふと頭に浮かんだのは、どれも風景など目に見えるものばかり。秋のにおいって、感覚って、どんなのがあるだろう、と。

そうえいば、以前、封を開けた瞬間、ほわっとよい香りが漂ってきて、ときめいたのを思い出しました。文香です。香りを贈る、なんて素敵なんだろうと思ったんです。

先日『雑貨店おやつ』へ行った時、写真の文香を見つけました。11月30日(水)まで『京都アートみやげてん』を開催中。「クリエイターが京都土産を考えたらこうなる!」というおもしろい企画です。この文香も、京都土産のひとつ!オリジナルのお香が入っています。

『雑貨店おやつ』店主のトノイケミキさんは『関西ウーマン』にもご登場いただいています。
トノイケミキさん/じっくりとその人の人生につき合い、日々心豊かに暮らす提案をしたい


次回は2017年1月に開催します。「興味がある!」「参加してみたい!」という方がいらっしゃいましたら、お気軽にメールをください。日程などご都合に合わせることができるかもしれないので♪

連絡先→『えんを描く』小森利絵 loopdraw@yahoo.co.jp



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