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ともだちにお手紙を書くような
フリーペーパー『えんを描く』とは…



毎日のなかで感じたり思ったり考えたりしていることを、ともだちに手紙を書くように書き綴っています。小学2年生の娘と一緒につくっています。


<発行スタイル お手紙>
「私は、今、こんなことを思っています」「あなたはどうですか?」と、「私」と「あなた」との間でやりとりされる「お手紙」であることを大切にしています。自分の思っていることを押し付けない・・・あくまで、「私が」思っているだけのこと。ほかにもさまざまなことを感じたり思ったり考えたりする人はいるし、それぞれを大切にしたいという思いからです。

<はじめた日 2010年秋>
当時、娘は3歳でした。娘の絵を掲載するようになったのは、5通目・娘が5歳の時です。最初から「娘と一緒に」と思ってつくりはじめたわけではありません。ある時、ふと、娘の絵を掲載したら、楽しい雰囲気になるなあと思ったことがきっかけです。改めて考えてみると、今の私が感じたり思ったり考えたりすることは、娘がいるからこそ。だから、「最初から一緒につくっていたんだ」と思い至りました。

<発行ペース お手紙を書きたくなった時>
「書きたい!」と思った時に書きます。以前つくっていたフリーペーパーの経験から、発行時期や部数を決めると、そちらに縛られるようになってしまい、続けることが難しくなってしまうからです。実は『えんを描く』も、1年間ブランクがあいたことがあります。それは転職で仕事が多忙になったためですが、ゆるやかな発行スタイルにしていたため、再びはじめることができました。毎月発行した時期もあるなど、さまざまです。

<部数 その時々>
<体裁 その時々>
「お手紙」だから、カタチもさまざまです。そもそも、フリーペーパーなので、「雑誌のように体裁を固定しなくて自由でいいんだ!」という気持ちがあります。印刷はレトロ印刷JAMを利用することもありますが、切り貼りして作成した原本を5円コピー。A4・A5サイズの場合は2面(柄ちがいも)貼り付けで、カッターでカット。折り作業も、地道にやっています。

<配布先 私が「好き!」「気になる!」カフェや雑貨店、拠点など>
フリーペーパーを持って、巡るのが好きです。人見知りですから、なかなかコミュニケーションを深めることはできていませんが、1通ずつ持っていくごとに、ちょっぴり深まっていくものがあります。配布に行ける関西だけに限らず、四国や九州、富山、東京など、インターネットでつながったところには定期郵送しています。



『えんを描く』をつくるきっかけ


フリーペーパー名にもなった
『えんを描く』日常があったから
ライターの仕事をしていると、さまざまな人と出会い、話を聞く機会があります。娘が生まれてからは、日常のなかでもさまざまな出会いがあります。それぞれ、一つひとつの点として、私の中でばらばらに点在していたものが、つながる瞬間=えんを描くことがあって、それを共有したいと思いました。

フリーペーパーを読むのも
つくるのも好き!!
大学時代、その後1年間限定のフリーター時代にかけて『れもんのき』というフリーペーパーをつくっていました。その時、フリーペーパーをつくることと、配布を通してのさまざまな出会いにおもしろさを感じたことが、今につながっています。

→そもそも、フリーペーパーをつくるきっかけは?
北堀江にあった雑貨店&カフェ『クルール』(現在は中崎町)で、『青色吐息』『FP』というフリーペーパーを、店主さんからすすめられて手にしたことです。同い年の子がつくっていて、「こんなふうに、自分の感じたり思ったり考えたりしていることを伝えているんだ。こんなふうに置いて、手にしてもらえ、交流がうまれるんだ」ということに刺激を受けました。そのほかにも、個人発行のフリーペーパーがたくさんあって、白黒コピーして折っただけの紙のなかに広がる世界に、市販されている雑誌にはない魅力を感じ、自分でも発行してみたいと思ったんです。



つくりながら、想っていること


ささやかな積み重ねを
毎日のなかで一緒に
日々、さまざまなニュースを見ながら、辛くなったり苦しくなったり。なんで、こんなことが起こるんだろうと思います。この現実を変えるほどのことは自分にはできないけれど、たとえば「近所のおじちゃんに声をかける」「小学生と話をして顔見知りになる」、そんな日常のささやかなことでもつながっていくのではないかと思っています。近所でひとり暮らししているおじいさんに会うたびに挨拶していたら、「あんたが笑顔で挨拶してくれるだけで嬉しいわ」とお寿司をもらったことがありました。私もそう、おなかに娘がいる時に、道でばったり会った知らないおばちゃんから声かけられて励まされたし、救われたこともあります。一人ひとりが、目の前にいる人にそうしていったら、世界はどうなるだろうと思ったりしています。

さまざまな人が生きていて
さまざまな日常があることを想像
生きていると、いいこと、楽しいことばっかりじゃありません。悲しいことも辛いこともあります。一人ひとり、それぞれの日常があって。誰かにとっては楽しい日も、誰かにとっては悲しい日かもしれない。さまざまな人がいるということを想像することを思い出したいと思っています。だからこそ、自分も、一人ひとりも大切である、と。

不安もあるけれど
続けながら考える
フリーペーパーをつくる苦労はないですが、常に「これでいいのか」「ひとりよがりになっていないか」「きれいごとじゃないか」など不安はあります。最終的には「フリーペーパーづくりが好き!」という気持ちが残ります。続けながら考えて、変わったり、変わらないでいたりしたいと思い直すんです。



これからのこと

◎おばあちゃんになっても、続けていきたい!!
◎フリーペーパーから発展させて、
 「お手紙×コミュニケーション」をテーマに、いろんなことを考えていきたい。



8歳の娘より






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