9通目

フリーペーパー『えんを描く』って?

誰かに手紙を書くように。
毎日のなかで、感じたり思ったり考えたりした、
いろんなことを、シェアしていけたら、いいなあ。
そんなふうに、まだ出会っていない方ともつながっていけたら、いいなあ。
そんな思いで、このフリーペーパーを作っています。

手紙というのは、あるひとりに向けて、伝えるものです。
わたしとあなたのつながりのなかで、やりとりされるものです。
そういうふうに、丁寧に、
あなたの、誰かの、ココロに寄り添いながら、書き綴っていきたい。

それは、フリーペーパーというカタチだけに捉われず、
いろんなことに対しても、そうありたいと思っています。

いろんな“えん”がつながって、ひろがって。


こんにちは。お元気ですか?
私は元気です。

私は大学生の頃、社会学を学んでいました。
社会学とは、1人の行動の原因を、その個人からではなく、
社会全体の視点から追究する学問です。
そこで、印象に残っていることがあります。

社会を1つの有機体とみなして、
個々の器官にそれぞれの役割があるように、
個々の風習や制度場のになう役割(機能)に注目する立場である。
禁忌や冗談関係といった一見すると奇異なあり方も、
その社会全体にとってはなんらかの実用的・象徴的な意味があり、
巨視的に社会的な不安・葛藤の解消とか社会的統合の機能などを考えれば、
それはただの風変わりな奇習ではない
(山下晋司・船曳建夫編『文化人類学キーワード』より抜粋)

つまりは・・・こういうことかもしれないと思ったのです。

社会を1つの有機体とみなす。
個々がいろんな役割を担って、それぞれが補うようにして成立している。
ひとりの人にできることは限られている。

だから、その一人ひとりが、
それぞれの分野において、それぞれの活動をする。
ひとりの人がすべてを背負わなくても、
ある人が担えなかったことを、誰かが担って・・・
それが連鎖して世界は成立する。

ライターとして、いろんな方々に取材させていただく中で、
そういうふうになっているなあと感じるのです。


いろイロな人と出会う、まいにちで。

まちのなかには、素晴らしい人たちがいます。
そんな人と出会うたびに、ココロが躍ります。

☆★☆

児童養護施設附設の子育て家庭サポートセンターへ行きました。
そこでは、子育て相談や地域の親子が集えるイベントなどを多彩に実施。
親のサポートをしながら、子どもとも顔見知りになることによって、
家庭でも、学校でもなく、頼れる大人がいる第3の場所となっていました。
そういう場所、そういう大人の存在って、大切ですよね。

☆★☆

あるまちのカフェでは、
持続可能な社会の実現に向けて、
わくわくすることを実験的にやっていらっしゃいます。
「あんなことしたら、いいんじゃないか」「こんなことも、いいよね!」という
アイデアをみんなでわくわく広げて。
いろんな人たちが集うからこそ、
そのいろんな人の知恵や技術を使って、少しずつ、叶えていく。
お話を聞いていて、とても、わくわくしました!

☆★☆

今日は駐輪場のおっちゃんに取材。
放置自転車のこと、多発する自転車事故のことを憂いて、
自分のまわりから、できることを、コツコツと。
利用者さんとのコミュニケーションを大切にしていたり、
地域と連携して取り組んだり。
あんなおっちゃんが身近にいたら、心強いわー

☆★☆

2011年度の医療費総額は約37兆8,000億円。
医療費だけで、なんと税収の8割以上も占めるそう。
このままだと、今は湿布400円が、
いずれ5000円もかかるなんて事態も!
医療を受けたくても、
お金持ちしか受けられない時代になってしまうと。

そんな現実をぴしゃりと、でも愛あるメッセージで、
お年寄りの方々に伝えていらっしゃった体操の先生。
みなさんが健康でいることが、
ご自身のためであり、
まわりにいる人たちのためでもあり、
未来にもつながると。

個人のことはみんなにつながり、みんなのことは個人につながる。
だから、個人の生活を見直す、
そのささやかなことでも、全体につながっていくんだなあと。

☆★☆

経済成長していく中で、失われていく緑。
その緑を残すために、増やすためにと、
取り組んできた人たちがいて。
だからこそ、まちなかに、
緑が残っているのだなあと思いました。
そういう人たちがいるからこそ。

☆★☆

一昨年に出会った美容師さんを思い出します。
その美容師さんは、
美容室では、たくさんの人をシャンプーして、その水を流す…
それによって水を汚していると意識していて、
なるべく汚さないためにはどうしたらいいか、考えていらっしゃいました。

大切なのは、そういうことなのかなあと思います。
一人ひとりが、
自分がしている仕事について、そういう視点を持っていったら…
仕事に限らず、暮らしにおいても。
何気ない、日々の行為。その先を想像したら…
いろんな“わっか”が見えてきて。

目の前の相手にとっても、
みんなにとっても、地球にとっても、
自分にとっても、よりよい方へ。

☆★☆

百貨店で夜近くになっても、てんこ盛りになっている商品を見ると、
なんだかかなしくなるのです。
あれ、ぜんぶ、捨てちゃうんだろうなあと。
食品はもちろん、お弁当・お惣菜なんか、
包装込み(トレイなど)で捨てられちゃうわけです。
全国規模で考えたら、一体、一日どれくらいのごみになっているのかと。

そんな現実を受けて、一つのアクションを起こしていらっしゃる方がいます。
毎日、たくさんの種類を作って、たくさん並べて、
たくさん捨てることに疑問を感じて、
食べる量に合わせて、
お弁当箱にお弁当を詰めるスタイルの弁当店をオープン。

そうやって、「おかしいなあ?」と思うことを見過ごさず、
自分なりのアクションを起こしていらっしゃるの、
素晴らしいなあと思います。

「わたしも、続かなくては!」と勇気をもらいますね。

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